古い木製パレットを使ってカウンター・テーブルを制作しました。
おひとりさまもどうぞお気軽にお越しください。
主要部材は古い木製パレット。
オープン時にはキッチンの壁兼カウンターとして使用したものを今回は客席として制作します。
もとは酒蔵で使用されていたものをいただいてきました。
現在ではプラスチック製のものが主流になり、使われなくなった、とのこと。
↑オープン時に制作したキッチン壁兼カウンター。
今回、カウンターをつくろうと思い立ったのは良いのですが、 蔵の漆喰壁や梁の質感、色や重量感にぴったりくる材質がなかなか見つからない。。
あれこれ探した結果、支持部分をちょっと変えて、再度、木製パレットを使用する事にしました。
図面(自分しかわからない^^;)でサイズを確認。
まずは洗浄。向きを変えたりひっくり返したりしながらひたすら洗う。
でもって、乾燥後にサンダーで汚れ落とし&表面を磨きます。
丸ノコを使ってカットし、組立てる前にサンダー(電動やすり)で表面を磨きます。
しっかし、重い。幅1.5m高さ1.2mで、重さはおよそ45kgくらい。
そりゃそうだ。重い酒瓶を運ぶため、耐久性は強く、積載荷重は1tほどもあるそう。
もらってきたものはスギ材や松材など素材はまちまち。
なかでもお気に入りは南洋材。
アピトン、カポール、デレニア、ウォーターガムなど、普段(内装材として)はなかなか使用する機会のない材木です。
特にカポールは、和名をリュウノウジュ(龍脳樹)といい、切った際に、とてもいい香りがします。
この木を蒸留して採ったエッセンシャルオイルは「竜脳(りゅうのう)」といって、香料、薬用にもなるそうです。クスノキの樟脳(しょうのう)のようなものです。
↑これは樟脳(しょうのう)。かつては箪笥(たんす)にいれて虫除けに使用していました。
ウチでは漆(うるし)を薄めるのに使います。以前漆屋さんで購入したもの。
さて、テーブルの天板ですが、店内の壁は幅が約4M。ここはなるべく継ぎのない板材を使いたい。
当初、角材でフレームのようなものを作り、そこにベニヤを乗せるタイプを考えていたのですが、実際現場であわせてみたところ、脚(木製パレット)のボリュームにあわず、弱い。
そこで目を付けたのが「足場板」。
↑細切れにしたやつですが、元の長さは4Mあります。
この「足場板」、最近ニホンミツバチの巣箱制作で使用したばかりで、サイズや質感はアタマに入ってる。確か長さ4M、幅21cm、厚さは36mm。縦に2枚つないで、と、、、!おお、いいやん!
早速近所のホムセンへGO!
しかし、こいつも重い。そりゃまあ、名前のとおり、足場に使うわけだしね。丈夫で重い。
当初この足場板も「古材」を使用しようか、とちょっと迷っていました。しかし、今回は食品に近いところで使用することもあり、新品をチョイス。
(雑貨や服飾のショップなどは古材がいいだろうなあ。)
手に入れた足場板(粗材)を近所の大工さんのところでカンナがけしてもらい(←いつも無理なお願いを快く聞いていただき、ほんとうにありがとうございます!)、前回制作したミツロウを使ったオイルフィニッシュで仕上げ。
↑ミツロウ
↓オリーブオイルと混ぜてワックスにします。色味を加えるのに、ちょっぴりクレヨンを削って入れるのがコツ。
残った材木(端材)は、かまどの薪にしてまたミツロウをつくります。うむ循環しとる(笑
今回の制作にかかった金額
・木製パレット ¥0
・足場板 ¥2,006×2=¥4,012
・サンダー用ペーパー#60,#80 ¥120×5=¥600
・オイルフィニッシュ用オリーブオイル ¥380
・ミツロウ ¥0
・デザイン費&労働力 ¥0(←!プライスレス)
合計 ¥4,992