蔵の改装日記 参考図書1

蔵の改装にあたって(というか暮らし全般で)よく参考にさせていただいているのが中村好文さんの狭小住宅や小屋の本。

住宅建築家の中村さんの建築はいつも、自らの暮らしに密着していて、不便さを楽しむ感覚がとても素敵です。

小屋の暮らしは不便と不自由と背中合わせですが、振り返ってみると、その不便と不自由を生活の知恵と創意工夫の精神で乗り切っていくところや、住まいで営まれる「食う、寝る」という基本的な生活行為を自分らしいやり方で愉快にしていくことに妙味があったとも言えます。
〜食う寝る遊ぶ 小屋暮らしより

蔵の改装日記 その3

蔵横の出っぱった小屋の屋根をどうするか。

悩んだ結果、最終的には屋根を落とす(解体する)ことにしました。

悩んでいたのは本体の蔵に、どの程度部材が食い込んでいるかわからなかった為。

構造に影響のある柱や梁が小屋に繋がっていたら嫌だな、と。
しかし、こればっかりは剥がしてみないとわかりません。

もうひとつ、残したかった理由として、

小屋部分にはちいさなサッシ窓がついていました。

これを木枠の窓に変えて、ここからコーヒーのテイクアウトとかできたら素敵だろうなあと。

ただ、現状かなり傾いているのと、かつては屋根瓦の接着剤の役目を担っていたであろう「粘土」もカラカラに乾燥していて、今にも滑り落ちそう。


この先ここを人が往来するにあたって、万が一にも危険なのは避けたい。

うん。やっぱり安全第一。解体しよう。

さて、母屋のほうも蔵に負けず、ツッコミどころ満載です。

まずはキッチン。ん?普通じゃないかって?いやいや、右上をご覧ください。

穴が空いとる(!)

床はところどころ板が腐っていて、何度か踏み抜きそうになりました。

シンクを外してみると、外との外壁は錆びたトタン一枚です。

おいおい。

まだまだ先は長そうです。

蔵の改装日記 その2

「デザインの基本は整理整頓や!」と師匠に教わってから、いつも最初に整理整頓を心掛けてきました。
今回も整理整頓から。

だけど、今回は量がすごい。

蔵の奥が見えません

古いふとんや衣類、壊れた家電や割れた食器などなどがトラック一杯では収まりきらず、計4杯分。

その後も自家用車で数回。ずいぶんゴミ処理場にお世話になりました。

私たちの地区のゴミ処理場では燃えないゴミからおろすので、荷台の奥に燃えないゴミを積んでしまうと、処理場内を行ったり来たりしないといけなくなります。

入場の際に車ごと重量を量り、荷を降ろして出る際にもう一度重量を量ります。差分がゴミの重量ということですね。

蔵の横の出っ張った小屋は昔「五右衛門風呂」があったのだそう。
ご近所のおじさまが子どもの頃、ここのお風呂に入りにきていたのだそう(ええ話しや^^)。

改装前のこの小屋はがらんどうで、屋根瓦が今にも落ちてきそうです。湿気のせいか梁が一部腐っています。
ここを生かすかそれともとっぱらうか。

小屋の前にはおおきなヨウシュヤマゴボウが。元気一杯、葉を茂らせています。

*ゴミの処分に関しては各自治体で補助金制度があったりします。年度内の予算もあるので、事前に問い合わせておくことをおすすめします。